七夕の夜に願い事を~七夕の起源・星座物語~

   

今日は七夕ですね。
短冊に願い事を書いておくと叶うという風習がありますが、今回はこのはじまりと、七夕にまつわる星の神話をご紹介します。
全国的に今夜は星空が見えないかもしれませんが、気分だけでも星の世界へ行きましょう。

七夕の起源

七夕は、中国の女性が針仕事の上達を願う「乞巧奠」等が伝来し、日本のお盆の文化に習合したものと考えられています。
お盆ももともとは豊作を祈る祭りなので、神や霊といった格別の存在に願う、という点で共通しています。
また、読みの「たなばた」は、「棚機」からきているようで、中国の行事が奈良時代ごろに伝わり、日本の棚織津女の伝説と関連づけられたのが発祥です。
願い事を書いた短冊を笹に飾るというのが一般的ですが、これは日本以外にはないそうです。

七夕の星の話

小さいころに織姫と彦星のお話を聞いたことがあると思います。
童心に返ってもう一度見直してみましょう。
昔々、天には手芸が得意な、機織の優れた織姫という娘がいました。
ところが、彦星と結婚してからというもの、手芸をおろそかにして、機織も怠けて愛し合っていました。
それに怒った天帝は、彦星を銀河の対岸に別居させますが、織姫は悲しみますます仕事にならなくなってしまいます。
天帝は困り、その後は年に一度だけ、七月七日の夜にだけ会うことを許しました。

いかがでしょうか。
大人になってから改めて見るとなにか思うところもあるのではないでしょうか。
この時期夜空には天の川がかかり、ふたつの明るい星が川を挟んで輝きます。
これがこと座のベガ(織姫)とわし座のアルタイル(彦星)です。
ちなみにここにはくちょう座デネブを加えると、夏の大三角形となります。
天の川付近の3つの1等星なので、光害の少ないところで見ると圧倒されます。
さて、私たちが行う願い事は、この織姫と彦星に向けて行われます。
その距離は、彦星まで16光年、織姫まで25光年です。
光の速さで願い事が進むとすると、近い彦星に伝わるのが16年後となります。
帰りの分は神様におまけしてもらうとしてもこれだけかかるわけですから、16年先のお願いをしたほうがいいのかもしれませんね。
あるいはもしかすると、小さいころに短冊に書いた願い事が、今やっと帰ってきて叶っているのかもしれませんよ。
夏は見つけやすい星座がたくさんあるので、ぜひゆっくり星を眺めてみてください。
16年、25年の時を超えた奇跡に出逢えますように。
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